有形商品を取り扱っている企業は、必ず「在庫」を持っていることでしょう。
入庫や出庫により、在庫数は日々変動していきますが、みなさんは在庫をどのように管理していますか。
在庫管理の一番の目的は「適正在庫を保つこと」です。
手書きの帳票やエクセルなどで個別に管理している場合では、適正在庫を保つことは非常に難しいです。
帳票上の数と実際の在庫数が異なってしまうことも多々見受けられると思います。在庫は欠品状態でも、余剰状態でもデメリットが生じてしまいます。
適正在庫を保つための一つの手段として「在庫管理システムを導入すること」が挙げられます。
本稿では在庫管理システムを導入することを検討している方に向けて、在庫管理システムについてご紹介します。
コンテンツ
在庫管理とは
まずはじめに、在庫管理とは日々変動していく「在庫数」を正しく管理することです。
在庫数について帳票上の数字と実際の数字とを比べて差異無く管理することが求められます。
ここでは、在庫管理をする目的や作業の流れをご紹介します。
在庫管理をする目的
在庫管理をする目的は、「適正在庫を保つこと」と「どこに何があるかを明確にしておくこと」の2つです。
適正在庫を保つというのは、欠品状態でも余剰状態でも好ましくありません。
欠品状態は、受注の機会を逃すことになりますし、余剰状態では、維持費の問題や、経年劣化しないうちに本来の売値より安く売ってしまい、利益率が低くなってしまう恐れがあります。
また、余剰状態はキャッシュフローが悪くなり資金繰りを圧迫してしまうので注意が必要です。
どこに何があるかを明確にしておくことは、4S(整理・整頓・清掃・清潔)を徹底しておくことが求められます。
「整理」- 必要なものと不要なものを区別する作業
「整頓」- 整理で残った必要なものをいつでも使えるようにしておく作業
「清掃」-点検清掃を行う作業
「清潔」-整理・整頓・清掃を維持する作業
上記のような作業によって在庫を常に管理しておく必要があります。
在庫管理作業の流れ
実際の在庫管理作業は具体的にどのようなものがあるのでしょうか。
在庫管理は「在庫受払作業」と「棚卸作業」の2つに分かれます。
ここでは、在庫管理作業の流れについて例を挙げてご紹介します。
◎在庫受払作業
商品の在庫の入庫と出庫を管理する作業です。
具体的には、仕入管理による「在庫の受入」と出荷による「在庫の出庫」を記録していきます。在庫は、単価・数量・金額で管理します。
いつ仕入れるかは様々な方式がありますが、主に、決められた発注間隔(毎週1回や月に1回など)で必要な発注数を計算して発注する方式の「定期発注点方式」と、ある数量より在庫が少なくなると必要数量を発注する方式の「定量発注点方式」の2つがあります。
◎棚卸作業
一定のタイミングで、在庫の実数量を把握する作業です。
帳簿上の在庫数は出荷や仕入作業によって記録されていますが、「記載ミス」の発生や、時間が経過によって「在庫が減耗して不良品になる」ことがあるので、帳簿上の在庫数が実際の在庫数と一致しない場合があります。
そのため、定期的に帳簿の在庫数との差異を確認する、という作業を行います。
これを「棚卸作業」と呼びます。
在庫管理作業で起こる課題・問題点
在庫管理を行う上で起こりえる課題にはどのようなものがあるのでしょうか。
ここでは、在庫管理作業で起こる課題や問題点を挙げます。
◎在庫の置き方が煩雑になる
在庫管理の課題として「在庫の置き方が煩雑になる」ことが挙げられます。
これは在庫が多い企業や、大きな商品を取り扱っている企業の場合に起こりやすい課題です。
整理整頓が好きな従業員1人が行っているのであれば問題ありませんが、複数の従業員が在庫を出し入れする場合はすぐに煩雑になってしまいます。
この状態だと、結果的にミスのリスクも大きくなります。
◎商品名が複雑で管理が大変
商品名が複雑でも、在庫管理は大変になります。
アルファベットや数字、記号をたくさん使っている商品の場合、それが商品名なのか型番なのかを見分けづらく、商品名と型番が混ざって状態で管理してしまうこともあります。
◎在庫に不良品が混在してしまう
在庫数が帳票と合っていたとしても全てが問題なく販売できる良品とは限りません。
「取引先からの依頼で出庫した商品を納品した後、不良品として返品された」という事態も良くあるトラブルの1つです。
特に、長い間在庫として保管していた商品は経年劣化や寿命によって不良品となっている可能性もあります。
このように在庫管理には様々な問題がつきものなのです。
在庫管理作業を改善する方法6つ
「在庫管理作業を改善したい」とは思うものの、具体的にどうして良いか迷うことも多いでしょう。ここでは在庫管理作業を改善する方法をいくつかご紹介します。
①在庫を保管する棚を置くスペースを決める
まず、在庫を収納する棚をどこに置くかを検討しましょう。
在庫置き場がある企業なら、そこが置くスペースになります。
専用の在庫置き場がない場合は、棚管理専用のスペースを検討しましょう。
簡単に仕切りを作るといったことで良いので棚卸専用のスペースを確保することで、適切な管理がしやすくなります。
②管理の対象を決める
在庫管理において棚に入らない大きなものは、棚管理に向いていません。
ある程度の大きさのものは、積み上げていくのが一般的な管理方法です。
また、管理するものを決めておけば棚の大きさや必要な数を把握することができます。
③棚の大きさ、高さ、段数を決める
管理するものが決まったら、スペースとの兼ね合いも考えて棚の大きさや高さを決めていきます。
この時棚の選定のポイントとしては、管理しやすい棚かどうかです。
棚の高さが高すぎると在庫の出し入れがしづらくなってしまうので管理が難しくなるため避けるべきでしょう。段数もあまりに多いと管理が複雑になってしまうので、5段程度が良いとされています。
④棚番号を振る
棚を配置したら、棚ごとに「棚番号」を振りましょう。
例えば縦方向を上から1,2,3、…N、横方向を左からA,B,C,….Zと振ります。すると一番左上が「1A」と表記することができます。こうすることで、記号で場所が表記できるようになり、管理が楽になります。
⑤決まった場所に在庫を置く
棚番号を決めたら、在庫の置き場を特定することが重要です。
棚番号を付けても在庫をバラバラに置いては意味がありません。
在庫Aは「1A」、在庫Bは「2B」など特定の場所に置き場を決めていきましょう。
⑥棚や在庫ごとに表示札を付ける
Excelなどで「1Aの場所には在庫Aを〇つ、2Bの場所には在庫Bを〇つ…」という内容が管理できる帳票を用意しましょう。
こうすることで、従業員はひと目で在庫の位置と棚番号を確認することができます。
在庫管理システムを使った作業改善
在庫管理作業を改善する1つの方法として「在庫管理システム」を導入することが挙げられます。
ここでは在庫管理システムの概要とおすすめの在庫管理システムを紹介します。
在庫管理システムとは
在庫管理システムは、在庫に関わる情報を全て1つのシステムで管理する仕組みです。
主に製造業や小売業において導入されることが多く、その名の通り在庫管理を効率化するための仕組みです。
具体的には在庫情報、出庫情報、在庫不足情報などをシステムで管理しています。
在庫管理システムを導入する主な目的は、紙の帳票や伝票などで管理していた在庫管理作業の手間とコストを軽減することです。
また、大量のデータをシステムで管理することによってミスをなくし、機会損失を減らします。
在庫管理作業の改善なら「FunBiz」
FunBizは、最低限の機能をシンプルに搭載したソフトウェアです。
シンプルな機能で、年齢層問わず誰でも使えるよう設計されています。
FunBizについては、次の通りです。
◎対象となる企業
・在庫管理をエクセルや帳票で管理してきたが大変になってきた
・適正在庫が保てない
・情報の共有不足で問題が多発する
・在庫管理作業を改善したいがどこから手を付けてよいか分からない
◎FunBizの特徴
【ダッシュボード形式採用】
FunBizでは、すべての取引内容がひと目で把握できるよう「ダッシュボード形式」を採用しています。
情報はリアルタイムで更新されるので常に最新の情報を確認することができます。
また「TODO機能」も搭載されており、次に何を行えばよいか分かるので、作業漏れも防ぎます。
【使いやすいシンプルな画面設計】
FunBizは「誰でも運用できるような使いやすいシステム」をコンセプトに設計されています。
これにより、年齢層問わず運用できるシステムです。いくら良いシステムでも使い方が難しいと運用が長続きしません。FunBizでは必要な機能をシンプルに組み込むことで長く使えるよう工夫されています。
【いつでもどこでもアクセス可能】
クラウド型なので、インターネットの環境があれば、いつでもどこでもアクセス可能です。
これにより、例えば取引先でスマートフォンから在庫の確認をしたり、倉庫で受注情報を確認したりできます。
また、FunBizは「レスポンシブ対応」しているため、スマートフォンやタブレットなど端末が異なっても、その端末で最適なレイアウトで表示されるので、ストレスなく操作することができます。
【優れたデータ管理体制】
FunBizは、大切な情報をしっかり守れるよう優れたデータ管理体制を敷いています。
高水準のWebサーバーとデータセンターに加えてSSL通信により、情報を暗号化しています。
また、自動でバックアップも取っているので、万が一データが消失しても元の状態に復元することができます。
【低コストで導入可能】
FunBizでは、1ユーザーから契約可能で、費用は月額9,800円からです。
1ユーザーでもすべての機能とサポートが受けられます。
クラウド型なので、ハードウェアを購入する必要がなく、契約したらすぐ利用できるのも良い点です。
無料で最新版になるので、更新費用も不要です。
【サポート体制も万全】
FunBizはサポート体制も万全です。
電話やメールでのサポートはいつでも受けることができ、導入時に導入サポートを受けることができます。
必要であれば、社員向けに研修会を行うサービスもあります。
◎全体の機能
【TODOリスト】
受注件数が多いと、出荷漏れや仕入漏れなど様々な問題が発生します。
これを防ぐためにFunBizでは「TODOリスト機能」があります。FunBizでは、受注登録から入金完了までを一連の流れとしています。
【自分好みに画面をカスタマイズ】
全体のイメージカラーを使用しているユーザーごとにテーマを33種類から自由に変更できます。気分に合わせて画面の色を変えられます。
◎在庫管理に関わる機能
【在庫一覧からまとめて棚卸】
在庫一覧と同じようにすべての商品をまとめて棚卸しできます。
【発注点アラート】
あらかじめ、商品ごとに「発注点」を設定しておくと、在庫数が発注点を下回った際にダッシュボードにアラートが表示され、欠品状態を防ぐことができます。
【在庫変動を全て記録】
在庫商品が登録されて、初期在庫や棚卸による増減など全て商品ごとに履歴を記録しています。
滞在在庫や、在庫紛失を見つけることをサポートする機能です。
まとめ
本記事では在庫管理システムについてご紹介してきました。
在庫管理は適切に行うことで資金繰りを圧迫せず、経営が柔軟に行えると言えます。
在庫管理をエクセルなど一元化されていない環境で作業をすると、作業が不透明になり、人為的ミスの増加にもつながります。
在庫管理システムを導入することで、作業が「見える化」され、本当に取り組むべき課題が見えてくることでしょう。
もし、最低限の機能をシンプルに搭載された在庫管理システムをお探しの場合は、FunBizを導入することを検討されてはいかがでしょうか。